のど・いびき・声
のど・いびき・声
ウイルスあるいは細菌感染により、のどの奥の粘膜やリンパ組織が腫れる病気です。
飲みこんだ時の痛みやのどの不快感が主な症状です。耳や側頭部に痛みが放散することもあります。
治療は炎症を鎮める薬物治療が主となります。
のどの奥の左右両側にある扁桃が、細菌などの感染により炎症を起こす病気です。扁桃が赤く腫れ、白い膿を持つこともあります。
症状は、のどの痛み(とくにつばを飲み込むときの強い痛み)、発熱、あごの下や頚部のリンパ節の腫れなどですが、耳や側頭部に痛みが放散することもあります。
治療は抗生物質、消炎鎮痛剤、解熱剤などを服用する必要があります。
日頃はよくうがいをして、不摂生をしないことが大切です。痛みがある場合は、入浴、飲酒、喫煙は避けましょう。
いびきをかく方で、睡眠中の1時間に5回以上、呼吸が抑制されていたり無呼吸になっていることが認められ、日中の眠気、集中力の低下があれば、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。自覚症状がない方でも、検査の数値が悪いことで初めて、この病気だと判明する方もいます。
放置しておくと、様々な合併症のリスクになり健康寿命を脅かします。早めの対策・治療が重要です。治療はCPAP(シーパップ)という治療器械を用いる方法、マウスピースを夜間に装着する方法、ダイエット、お酒を控えること、寝る体勢の調整、手術などがあります。
耳鼻咽喉科でご相談いただくメリットとして、無呼吸検査に先立ち口腔・咽喉頭の状態を正確に評価しますので、必要があればCPAP治療に前後して適切な介入を行うことが可能です。
その後の一般的な流れとしてはまず無呼吸検査をし、保険適応があればCPAP治療に進みます。上のイラストのイメージです。
味覚障害は味が分からなくなったり、味覚が鈍くなったりする病気です。原因は様々ですが多くの場合、亜鉛不足が関係しているといわれています。
亜鉛不足の主な原因としては、薬剤、かぜ、全身疾患などありますが、鉄欠乏性貧血による舌炎や口内炎、虫歯などに伴う舌炎も要因に挙げられます。
主にウイルス感染によって、のど(喉頭)の粘膜が腫れる病気です。
症状としては声がれ、のどの違和感、咳、痰などです。
治療は消炎薬、鎮咳薬、ネブライザー治療などを行います。
場合によっては音声リハビリの仕方などご案内します。
声の乱用や炎症、喫煙などによって声帯にポリープができ、声の変化が起きる病気です。声がかれる、出しにくいといった症状があります。
音声リハビリの他、手術治療が検討されることもあります。喉頭がんなどでも声がかれることがありますので、声の調子に異変があるときは、耳鼻咽喉科を受診しましょう。
のどの「炎症」や声帯の麻痺、ポリープ/がん等の「できもの」がないのに、発声が困難な病気があります。
のどをカメラでしっかりと観察する必要があります。治療はリハビリが中心となることが多いです。
ものを食べる動作は、食べ物を認識し、口に入れ、噛んで、飲み込むまでの一連からなります。このうちの「飲み込む」という動作が嚥下(えんげ)です。嚥下障害とは、のどや舌の動きが悪くなったりして食物をうまく飲み込めなくなる状態のことをいいます。
もっとも多くみられるのは、老化にともなう嚥下機能(飲み込む能力)の低下です。脳梗塞や脳出血などの脳血管障害、神経や筋疾患などでも高率に起こります。嚥下障害が起こると、食物摂取障害によって栄養低下や、食べ物が気道に流入することで起こる誤嚥(ごえん)性肺炎が問題になります。
嚥下障害の治療では、X線造影や内視鏡検査によって飲み込みの状態を確認し、その診断結果に基づき、リハビリテーションや手術などの治療方針が立てられます。
良性腫瘍と、悪性腫瘍(がん)があります。
良性腫瘍では経過観察となることも多いですが、QOLに影響を及ぼしていたり、見た目上問題となる場合などは、外科的治療の対象となります。
悪性腫瘍は圧倒的にタバコが原因であることが多いですが、扁桃腺付近にできる癌に関しては、ヒトパピローマウイルス(子宮頸がんなどと同様の高リスク型の場合)に起因する癌が世界的に増加しています。